そもそも私は子供の頃から日本の燃えるごみ、燃えないごみの区別が良く分かりませんでした。実際に人に聞いてみても、かえってくる答えはバラバラで、日本人も細かいところはあまり分かっていない印象を受けました。
実際に駅やコンビニののごみ箱をみてみると、ほとんどの人が結構適当に捨てているようです。何も悪気があってそうしているわけではないのでしょう。単にリサイクルやごみの仕分けの認知度と意識が低いのではないかと思うのです。
日本人は人一倍ルールを守ろうとするし、その規則正しさは世界有数といえます。日本人のそういう勤勉さもあって、リサイクル率はここ十年でかなり上がっているようですが、環境先進国のヨーロッパ諸国(ドイツ、スウェーデンなど)にはまだまだ及びません。その原因は日本のリサイクルシステムにもあると思ます。そのシステムはすでに出発点から、おかしい問題点がいくつもあるからです。
最近のゴミ捨て場にはごみの分け方の細かい説明があります。でも分かりにくい上、必要以上に細かく、更にルールや時間制限も多すぎると感じています。少なくともドイツの生活に慣れている私には、少なからずそう感じられます。
例えば私が住んでいるさいたま市の燃えるごみは、次のようにリストアップされています
<食品くず、残飯、貝殻、卵殻、革製品、靴、木の枝葉、ぬいぐるみ、洗剤、シャンプーなどの容器、ビデオテープ、カセットテープ、ビニール(ゴム)ホース、CD食用油の容器、梱包用・冷蔵用発泡スチロール、ふとん(1枚まで)、じゅうたん、カーペット、スプリングのないマットレス>
これが全部燃えるごみ? 分け方の基準が全く分かりません。
同じように多くてわかりにくい燃えないごみ、更に資源物1類、資源物2類、有害危険ごみと分けられていますが、それを一般人が全部把握するのは無理があるのでは?
ですから結局、分け方を間違えたり、いい加減になったりするのも当然かもしれないし、その上、透明袋、半透明袋、ひもで縛ったりと色々とこまかいのです。曜日と限られた時間で制限も厳しく、住んでいて不便に感じています。仕事などの都合でゴミを出す時間がなかったりする人はどうするのでしょうか?
ちなみにドイツの場合はもっとシンプルで実用的です。基本としては紙類(古新聞、雑誌、ラミネ-ト加工されていない紙全般)、パッケージ類(プラスチック、アルミニウム、ブリキ、ラミネ-ト加工された紙など)、生ゴミ、ガラス(デポジット制度に含まれない緑、茶色、透明の3種類)と分けられ、それぞれのコンテナ(ゴミ箱)があります。
そして基本的には四六時中利用できるようになっています。ただし集合住宅では住人以外が入れないようにロックされています。それ以外にもフリーのコンテナが数多くあります。なかには古着リサイクルのコンテナなどもあります。
それ以外のごみ(電池類、余ったペンキ類や他の特殊なゴミ、粗大ゴミなど)は地域の大型リサイクル場で区別(木、鉄、家電製品などで)して無料で捨てられます(もちろん普通のごみも捨てられる)。
ドイツではごみ業者はリサイクルで得た資源でまた商売するわけなのですが、なぜ日本では粗大ごみは料金を取られるのでしょうか? これも不思議なところです。
ほかにも、デポジット制度、使い捨て容器に高額の税金をかける、庭のごみ(芝生、枯葉、枝など)の収集、生ゴミ、庭のごみの堆肥化などがあり、子供の環境教育も充実しています。その結果、ドイツのリサイクル率は世界トップクラスで、しかも、日本のよりも消費者向きです。
日本人は驚くほど忠実にごみを分け、その結果、リサイクル率も上がっています。でも今のシステムでは限界があると思います。何よりも消費者にとって迷惑なことが多すぎると思います。しかし一般の日本人にはその認識がないため、反対する人が少なく、不便な状況が続いているのです。
環境、エコライフ、リサイクルの情報サービスや教育を充実させ、多くの人にリサイクルの本質を見抜いてもらい、他の国の状況なども知ってもらえば、日本のリサイクルシステムも変えられるかもしれない! と思うのですが。
メンツェル菅家 丈(かんけ たけし)/㈱エコライフ研究所 研究員
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